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トップ先生イラスト 【専門家解説】知っておいてほしい 妊娠・出産・育児のあれこれ

出産準備として夫婦で取り組んでおきたい子育て新生活に向けた「環境づくり」

こんな方におすすめ
  • はじめて妊娠された方とそのパートナー
  • 赤ちゃんを迎える準備のコツを知りたい方

妊娠中に用意しておきたい
4つのポイント

出産後の女性のからだは全治2ヵ月の大けがともいわれています。そんななか、赤ちゃんのお世話が始まります。生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ朝昼夜の生活リズムができておらず、だいたい2~3時間おきにおなかが空いたりおしっこやうんちが出ます。夫婦ふたりだけだった生活からは大きく変わります。だから、産後のママをサポートする環境を整えておく必要があります。

ポイント1知る

出産後の子育てをサポートしてくれる、国・自治体や職場の制度について、妊娠中にしっかり調べておきましょう。産後に必要になってから慌てて調べても「期間が過ぎてしまった」ということがあります。
産休に入られた方であれば、母子手帳をもらった時の情報は、半年から8ヵ月ほど前の情報になるため、もう古いかもしれません。必ず最新の情報を確認しておきましょう。

パソコンで調べるママイラスト

ポイント2話す・計画する

ご家族、行政・病院、職場それぞれに話をしておきましょう。

ポイントアイコンご家族(パートナー、祖父母)

パートナーと、お互いどんな父親・母親になって子育てをしたいと思っているのか、夫婦それぞれの気持ちや考えについて、一度立ち止まって改めて確認し合いましょう。また、自分たちがやりたい子育てのためにどんな協力をしてほしいのかなど、話し合った内容は協力者になる祖父母らにもシェアしておきましょう。

パパママ祖父母

ポイントアイコン行政・病院

行政の制度を使うことを想定して、自治体の窓口に行って担当者と話をしてみましょう。書類やWebで情報を知るだけではなく、実際に人と会って話をすると、ことが一つ進むことが多くあります。
出産方法や入院中の過ごし方について病院・産院のスタッフと話し、産後の見通しを立てておきましょう。

行政の窓口に行くパパ

ポイントアイコン職場

同僚はもちろん、お子さんがいて産休・育休を取得し復職された先輩がいたら身近なロールモデルになるので、コミュニケーションを取って情報交換ができる関係性を作っておくとよいでしょう。
上司や人事総務へ制度の再確認もしておきましょう。

職場に相談するママ

ポイント3整える

「生活リズム」「部屋の収納スペース」「家事全般」を、赤ちゃんを迎える前にご家族みんなで整えておきましょう。

ポイントアイコン生活リズム

妊娠後期になるとなかなか寝付けず夜中ずっと起きてしまうこともありますが、できれば夜10時までには電気を消して布団に入り、朝7時までには起床することを心がけましょう。産後うつの予防にもなるので、朝ごはんはしっかり食べるようにしてください。

朝ごはんを食べるママイラスト

これらはママだけで取り組むのではなく、一緒に生活をするパートナーや、里帰りをする場合は里帰り先のご家族も同じ生活リズムで過ごしてもらうよう協力してもらいましょう。

ポイントアイコン部屋の収納スペース

生まれたばかりの赤ちゃんの衣服やおむつは小さいですが、成長とともに物は増えて、サイズも大きくなります。収納スペースをたくさん作っておくことがおすすめです。

ポイントアイコン家事全般

産後の毎日の食事作りを誰が担うか、もう決まっていますか?普段から夫婦ふたりでやっているという方も、買い物・献立づくり・ごみを捨てる・排水回りの掃除・トイレ掃除などの家事全般をママの手伝いなしで3日間通しでやってみることをおすすめします。

料理をするパパイラスト

産後は、まだ何もできない赤ちゃんが加わり、休みなく育児をしながら、自分たちの健康を維持するための食事作りを続けます。これまで経験したことがないので、ママがやるにしても、パパがやるにしても大変です。
赤ちゃんもママもパパも、みんなが初めてのことに取り組む初心者です。だからこそ、シミュレーションをして、備えておきましょう。

ポイント4チームをつくる

育児は親だけで抱え込まないことが大切です。ひとつのチームで足りないところを誰かが補い、ゴールを目指すという考え方が必要になります。行政の制度や産後ケアサービス、便利な家電製品や食材宅配サービスなど「ヒト・モノ・コト」を含めたチーム作りをしましょう。

エプロン姿のママイラスト
お掃除ロボット
ミールキット

環境づくりの4つのポイント「①知る ②話す・計画する ③整える ④チームを作る」はどれから始めてもOK。やりやすいところから取り組んでみてください。

産後の伴走者を見つけておこう

どんなに準備をしても、うまくいかないことが必ずやってきます。うまくいかない時は、もう一度話をして、立てた計画を見直し、チーム作りを見直す「次なるステップへのひとつ」だと思ってください。
計画とチーム作りを何度も繰り返し見直しながら、楽しく育児をしてもらえたらと思います。

話合うママパパイラスト

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監修した専門家

棒田先生

棒田 明子先生

NPO法人 孫育て・ニッポン 理事長

NPO法人 ファザーリング・ジャパン 理事

3・3産後サポートプロジェクト リーダー

産前・産後アドバイザー

日本の妊娠、出産、赤ちゃんの医療水準は世界一ですが、出産後、親が子どもを育てるためのサポートは低水準です。とくに、出産した施設を退院した日から3ヵ月くらいまでは、親は外出する機会も少なく、授乳、赤ちゃんの健康、ママの身体のことなど、赤ちゃんの健診時以外には、相談する場所、機会がほとんどありません。

「赤ちゃんを迎えた家族の笑顔を増やそう」

この授乳期研究会では、産後から3ヵ月くらいに重点を置き、母親のサポートだけでなく、母親をサポートする父親、祖父母の役割についても考えていきたいと思います。